個人事業主の確定申告は青色か白色かどっちがいい?
個人事業主の方との会話によく出てくる「青色申告」「白色申告」という言葉。起業している人でも、その違いを明確に知っているという方は少ないのかも。
なんとなく「青色の方がお得?」「でも記帳が面倒?」くらいのイメージでしょうか。
青色申告の種類は2つある
実は、厳密に言うと確定申告の方法は3種類あります。白色は1種類なのですが、青色申告は記帳方法で2パターンに分かれるのです。
以前は収入によっては帳簿不要でしたが、今は簡易簿記が義務化されています。青色は、やはり簡易簿記の場合と、複式簿記という細かな記載が必要な場合で2種類です。
一番面倒な複式簿記で頑張って記帳すると、ご褒美というのではないですが、
●青色申告特別控除として課税対象額から65万円が特別控除されます。
青色申告の簡易簿記の場合の控除額は10万円、白色はありません。確かにその差は大きいですが、それだけではありません。
●家族の給与を経費として落とせる(白色は配偶者86万円まで、それ以外50万円まで)
青色事業専従者給与
●赤字を3年間繰り越せる(先々利益が出たら相殺した分税金が少なくて済む)
純損失の繰越控除
などなど、色々な控除が使えます。
記帳も申告も意外と簡単
では、その複式簿記とやらはどれだけ難しいのでしょうか?自分で一から作成するのはそれなりに大変ですが、専用のソフトがあればさほど知識はなくても大丈夫です。
ソフトも1万円前後で購入できるし、最近はクラウドのものもあります。
やよいの青色申告オンラインは昔からあるやよい会計のインターフェイスで初年度無料、お勧めです。
本業に注力するためには委託も考慮
とはいえ、費目の種類を間違うと面倒だったり、経費で落とせるものを知らないともったいないので、開業届を出すと税務署から案内がある「記帳指導」を受けるとさらに良いかと思います。
そして、そうはいっても毎月記帳できなくて、というかその時間をとるなら本業に割きたいと思ってしまうがために年度末に大慌て、という私のような人は税理士さんに頼むのが一番お勧めです。