個人事業主にも役立つ人材育成の秘訣

創業(予定)者の方が受講すると登録免許税の減免や「小規模事業者持続化補助金」の補助上限の増額などさまざまな公的メリットをを受けることができる創業支援セミナー。多くの自治体で実施されています。

私も経営者サポート事業の参考と自分自身の事業のブラッシュアップを兼ねてこちらを受講しているのですが、5回のセミナーの中で一番自分に関係がないと思っていた(笑)「人材育成」の回に意外に学びが多かった!

中小企業診断士の安永麻実子先生による講座の中で2つ印象に残ったこと。

①連合艦隊司令長官として有名な山本五十六氏(歴史が苦手な私は彼が太平洋戦争に反対しつつも指揮を執っていたということを今回初めて知ったのですが)の名言

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。

の引用をされていて

このフレーズ自体も人材育成の大事なポイントを見事に言いあらわしている、と言われているそうですが
実はさらに続きがあるってご存じでしたか?

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

思い当たることがありすぎて(自分が過去にされたこと・したこと両方)ぐっと来てしまいました。

過去において上司と信頼関係でつながっていたと感じられていたときが、一番パフォーマンスが良かったな、とか

FP養成講座をした際に、スキル・経験の違いを活かすカリキュラムが作れなくて自分は育成に向いてないと感じたこととか

(その挫折がきっかけでワークショップデザインを学んだのでそれはそれでいいとして)

「ティール組織」を読んで「感謝」と「信頼」がないと大きな組織もまとまらないんだなと感じたことなど思い出しました。(1章まるっと無料で試し読みできるKindleリンク貼りますね)

実際に「やってみせ〜」「話し合い〜」「やっている〜」のそれぞれのフェイズを研修や評価といった具体的なソリューションに落とし込む事例もお話しいただきましたが、個人事業主である私もイメージしやすく、プロジェクトチームなどで動くときにもこの考え方きっと使える、と感じました。

②講座中何回かワークがあり、「新人に薪ストーブでの火のおこし方を教えるにはどうしたらいいか」という問いがありました。参加者は自分の考えをZoomのチャット欄から投稿するのですが、それぞれのアイディアも興味深かったです(YouTubeでやり方を見せるとか、その新人がさらに誰かに教えるという想定でマニュアルを作らせる、とか)。どれが正解ということではないと言いつつも安永先生がご自身のプライベートの体験から上手な人の例としてお話しくださったのは

 

まずは全体像やコツを伝えた後に、実際やってもらう
  ↓
あえて(致命的ではない)失敗をさせる
  ↓
どうしたら良いかを考えさせ、自分でできるようにする

 

でした。想像するに、ここでしっかり?失敗させるためには最初の指示が細かすぎないこともポイントかも。

私は子育てしながら常々、学校が失敗をさせてくれない場になったなあと残念に感じています。(この話は長くなるのでまた別な機会にするとして)若いうち、あるいは新人のうちに失敗しなくては大切な学びも少ないように思います。

教える側にとっても勇気のいることですが、今後自分が色々な講座やワークショップを企画する上で、そして自分が学ぶ側になったときも、このことを頭に入れておこうと感じるお話でした。

今回人材育成の講師を担当された安永麻実子先生はクラシデザインとコラボし小規模事業者持続化補助金申請サポート講座の講師を務めてくださっているのですが、まさに

 

大前提となる概要を説明した後、実際に申請書を自力で書いてもらう
  ↓
細かなポイントを伝え、互いにフィードバックし合う
  ↓
客観的な視点による気づきを促し、自分で仕上げる事ができるようにする

を実践していて参加者からも大・大好評です!
短期間でもしっかりと事業計画がブラッシュアップされるので毎回「さすが」と思っていましたが、今回のお話を聞いてとても納得です。

クラシデザインの経営力アッププログラムは会計や資金調達の領域が得意分野ですが、いずれ人材育成やマーケティングも手がけられたらと思います。

 
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